記憶法
自分のような凡人が合格するために気を付けていた勉強のコツについて書いてみます
長い学生生活(歯学部6年+医学部4年)と
2回の国家試験を経験して思うことは、
「がむしゃら」よりも「効率」を考えた方が、
費やす時間も少なく、結果もよいということです
効率というのは記憶の効率のことで、
時間あたりの記憶量のことです
受験までの「もち時間」は限られています
どれだけ高い効率で持ち時間を使用するかが重要です
記憶の効率を上げるために、持ち時間を3つの作業に使用するように心掛けました
1:入力の回数を増やす
2:出力の回数を増やす
3:情報の印象強さを増やす
具体的な作業に言い換えると、
1=視線を動かす
2=そらでイメージする
3=ページを速くめくって読む回数を増やす
それぞれについて解説します
1:入力の回数を増やす
=視線を動かす
本のあるページを記憶したいと思ったとします
ページの情報は見ることで脳へ入力されます
入力の回数を増やす=見る回数を増やす です
見る回数を増やすには、見る⇔視線を外す を繰り返すのが最も効率的です
ページを見たら視線をページの外に移して、またページをみるということを繰り返します
視線を外す際に次のことを行います
2:出力の回数を増やす
=そらでイメージする
視線を外したときに、記憶したいページ内容をイメージとして思い描きます
これが脳からの出力になります
出力の方法として、ペンで紙に書くのではなく、声に出して読むのでもなく、イメージとして出力します
そらでイメージすることで、入力⇔出力 を効率よく繰り返すことができます
そらでイメージできれば、ペンで書けるはずです
実際に書く形で出力するのは試験のときでよいわけです
3:情報の印象強さを増やす
=ページを速くめくって読む回数を増やす
世の中には、覚えやすい情報と覚えにくい情報があります
様々な情報は自分にとって馴染みのあるものと馴染みのないものが混ざっています
興味や好奇心があれば記憶しやすく、興味がなく嫌いなもの記憶しにくいです
ある学問について広く学ぼうと思った場合、
最初に記憶しやすい情報を少ない労力で記憶します
そして残った記憶しにくい情報に労力を費やしたほうが効率的です
例えば、
英単語でもいわゆるカタカナ英語で馴染みがあれば記憶しやすく、馴染みのない単語は記憶しにくいです
限られた持ち時間でできるだけ多くの単語を記憶したいと思った場合、記憶しやすいものから順に覚えていくほうが記憶できる単語数は多くなります
本のページを次から次へと速くめくったときに自然と目に留まる情報は馴染みのある情報です
これを最初に覚えてしまいます
何周かページをめくっても目に留まらない情報は馴染みのない情報です
この何度読んでも記憶に残らない覚えにくい情報を労力を使って記憶していきます
つまり、
ページを速くめくることで覚えやすい情報から順番に記憶していくことができるわけです
次第に基礎知識が増えていくと、覚えにくい情報が『はじめはよくわからなかったが、なんだ簡単じゃないか』と変化します
ときに読みたいと思うページでも読んでいる途中でわざとめくってみます
すると次にそのページを見たときに、
『さっき読みたいと思ったページだ!』という、
興味に似た印象を持つことができます
睡眠不足のときに、馴染みのない情報が書かれているページを読んでいては、あっという間に寝てしまいます
そんなときはぜひ「ページを次々めくる」という作業をやってみてください
機械的な作業をすることで、眠気に負けずに勉強を続けることができます
要するに、
本の情報を一度に最初から最後まで順番に記憶する必要はなく、
相性のよい情報から順番に拾いながら覚えた方が効率的ということです
順番に記憶していくことで情報につながりが生まれます
丸暗記ではなく、つながりがある知識は忘れません
まとめノートの数や難しい教科書を一度通読した経験などは『勉強の充実感』を与えてくれるかもしれません
ですが、記憶の効率にはつながりません
競争に勝つためには試験会場で問題に対する解答を出力することが必要です
限られた時間をまとめノートの作成につぎ込むのよりも、記憶につぎ込んだ方が効率的です
医学部編入では生命科学など試験範囲がはっきりしない場合が多いです
とにかく記憶の効率を考えながら勉強し、可能な限り広い知識を身につけるよう頑張ってください