<炎症・感染症>

114C-20

ネクローシスの特徴は?

1つ選べ

 

a 炎症の惹起

b プログラムされた死

c DNAの規則的断片化

d カスパーゼによる制御

e 細胞死受容体による誘導

 

<解説>

 

113B-12

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌に対して有効なのは?

1つ選べ

 

a オフロキサシン

b クラリスロマイシン

c バンコマイシン塩酸塩

d ミノサイクリン塩酸塩

e ストレプトマイシン硫酸塩

 

<解説>

いわゆるMRSA

とりあえず、

バンコマイシンといえばMRSAと思っていいぐらい

有名だと思います

(細かいことを言うと混乱するのでまずはこう覚えましょう)

113B-43

歯性感染症の第一選択薬はどれ?

一つ選べ

 

a アモキシシリン水和物

b ゲンタマイシン硫酸塩

c テトラサイクリン塩酸塩

d レボフロキサシン水和物

e ファロペネムナトリウム水和物

 

<解説>

部位=歯(口腔)

細菌=「口腔レンサ球菌」および「嫌気性菌」

抗生剤:

ペニシリン系薬および β-ラクタマーゼ阻害薬配合ペニシリン系薬を第一選択

参考:「歯性感染症

 

113A-86

85才、男性

2週間前から栄養改善のために入院中

今朝から37.5℃の発熱

むせやすく口腔機能の低下あり

入院初日と本日の胸部X線画像を示す

疑われる疾患に伴い異常値を示すのは?

a BNP

b CRP

c 白血球数

d Dダイマー

e クレアチニン

 

<解説>

むせやすい高齢者の発熱→「肺炎」を疑います

口の中にはたくさんのバイ菌がいるため、

食べ物、唾液とともにバイ菌が気管から肺に入ると「肺炎」になります

レントゲンを見ると、右の肺が白くなっており、

「やっぱり肺炎だ」とわかります

 

炎症があるときに血液検査では

「白血球数」と「CRP」が高くなります

 

113B-32

周術期の口腔機能管理で術後合併症を予防するために行うのは?

2つ選べ

 

a 歯石除去

b 口腔衛生指導

c 新義歯の制作

d フッ化物の歯面塗布

e プロテクターの製作

 

<解説>

術後合併症で多いのは「肺炎」です

その原因は、口腔内の細菌が唾液、飲食物と共に気管から肺に入ることなので、口腔内に細菌がいなければ予防できます

「歯石除去」や「口腔衛生指導」は口腔内の細菌を減らすため、「肺炎」を予防する効果が期待されます

 

113B-69

38才、男性

主訴:食事時のむせ

既往:頭部外傷

クエン酸を溶解した生理食塩液を用いて行ったある検査の写真

評価するのは?

1つ選べ

 

a 咬反射

b 咳反射

c 嚥下反射

d 吸啜反射

e 絞扼反射

<解説>

あの酸っぱいクエン酸を吸ったらどうなるか

咳(せき)が出ます

誤嚥の原因として、

嚥下障害だけでなく、

うまく咳が出ない(咳反射の低下)があります

 

誤嚥しそう、というときに咳で出せればいいのですが

その咳が出ないと誤嚥してしまい、時に肺炎に至ります

 

113B-24

胃管挿入時のインシデントのうち、

続発症の重篤化を考慮して特に注意すべきなのはどれ?

 

a 歯の損傷

b 顎関節脱臼

c 咽頭粘膜の損傷

d 気管への誤挿入

e 反回神経の損傷

 

<解説>

胃管挿入に係る死亡事例の分析 

胃管=鼻(または口)から胃に挿入する管

胃管が気管に入っている状態で、栄養剤を注入すると気管-肺に栄養剤が入るので窒息、重篤な肺炎で死亡する

 

胃管誤挿入を防ぐために(動画)

重要なことは、気泡音で確認しただけで「OK!」としないことです

 

108B-27

72歳女性

呼吸困難で救急搬送

 1 か月前:右下ブリッジの動揺自覚し、放置

3日前:右顎下部腫脹

前日:自発痛、開口障害、呼吸困難

初診時の顔貌写真、エックス線写真、CTを示す

考えられる疾患はどれか。 1つ選べ。

 

a
b
c ガス壊疽 

d 脂肪肉腫

e リンパ節炎

<解説>

「呼吸困難」があり、首が腫れている

→「これはまずい」と考えます

 

CTで黒=何もない=空気

(脂肪も「ほぼ黒」ですが、空気は「真っ黒」)

この「空気」は、ガス壊疽の「ガス」です

 

「呼吸困難」がある場合は、急いで対応します

 

「首が腫れている」ということは

内側(のど側)も同じように腫れている?と考え、

悪化したら窒息するのでは?!

と考えながら、急いで対応します

 

狭くなっている部分にチューブを通す(気管挿管)や

狭くなっている部分よりも下に気道を確保する(気管切開)ことを考えます

 

110A-109

扁桃周囲膿瘍の範囲の評価に有効なのはどれか。2つ選べ。 

 

a MRI 

b 造影CT

c シンチグラフィ

d 歯科用コーンビームCT

e パノラマエックス線検査    

<解説>

本来、扁桃周囲膿瘍を歯科で治療することはないので

問題としていかがなものかと思います

 

扁桃周囲膿瘍は扁桃炎がこじれて膿瘍(膿の袋)ができてしまった状態です。

扁桃のみでなく、軟口蓋の方まで腫れてきている時に疑います。

通常は発熱、痛みもひどく、口も開きづらくなるので入院です。

他の部位にできた膿瘍と同様、切開して中の膿を出して(排膿)抗生剤を投与します

切開するときに「範囲」を知りたいので、MRIや造影CTで評価します。

炎症の広がりや周囲の構造との関係性はMRIでよくわかりますが、コスト&撮影時間を考えると造影CTの方が安く済みます。

シンチは解像度が低く、範囲の評価には不向きです。(炎症=ガリウムシンチの引っ掛けでしょうか)

歯科用コーンビームCTやパノラマエックス線検査は、歯や顎骨などの硬い組織の評価にはいいでしょうが、扁桃周囲の軟部組織の評価には適しません

110D-45 

48歳女性

主訴:口腔内の疼痛

1週前に発熱、その後口腔内に水疱多発

疼痛で摂食困難

初診時の口腔内写真を示す。 

適切な処置は?

2つ選べ


a 栄養補給
b
アシクロビルの投与
c
副腎皮質ステロイド薬の投与
d
シクロスポリン軟膏の局所塗布 

e スポンジブラシによる偽膜の除去 

110A-71  

アシクロビルが奏効するのは?

1つ選べ 

 

a 麻疹 

b C型肝炎

c 感染性胃腸炎

d 口唇ヘルペス

e 成人T細胞白血病

 

<解説>

アシクロビル=単純ヘルペスウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルスの薬

 

口唇ヘルペス」=単純ヘルペスウイルス

 

110D-47 

68歳女性

主訴:下顎左側小臼歯部の腫脹と疼痛

&か月前に下顎左側第二小臼歯の抜去を受けた後、徐々に増悪してきたという

&年前から乳癌の骨転移で薬剤投与を受けている。

初診時のエックス線写真とCTを別に示す。 

最も疑われるのはどれか。1つ選べ。 

 

a 歯肉癌
b 顎骨骨髄炎
c
骨芽細胞腫 

d 骨性異形成症

e 線維性異形成症

110D-49 

71歳男性

主訴:顔面部腫脹

右側顎下部に有痛性の腫脹

初診時のX線写真、骨表示CT、造影CTを示す

顎下隙に認められるのは?

1つ選べ

 

a 膿瘍
b 脂肪腫
c
類皮囊胞 

d 含歯性囊胞

e 転移リンパ節

<解説>

腫れて痛みがある→炎症?

炎症なら蜂窩織炎? 膿瘍

CT:下顎骨の舌側皮質骨の連続性が失われ、

同部とつながる低吸収域が顎下隙に広がっているため、「膿瘍」だとわかります

 

「脂肪腫」や「転移リンパ節」→通常、痛くない

「脂肪腫」→脂肪と同じでぷよぷよ

「転移リンパ節」→とても硬い

 

113B-74

開口障害を生じやすいのは?

1つ選べ

 

a Candida albicans

b Clostridium tetani(破傷風菌)

c Treponema pallidum

d Porphyromonas gingivalis

e Mycobacterium tuberculosis

 

<解説>

感染で開口障害といえば「破傷風」です

 

103D-44

32歳男性

主訴:頸部の有痛性の腫脹

1週間前 左顎下部に疼痛と腫脹 徐々に増悪

2日前 摂食困難

初診時の顔貌写真、CTを示す

最も注意すべきは?

1つ選べ

 

a 体温

b 呼吸

c 血圧

d 脈拍

e 疼痛

 

<解説>

「急変」で注意すべきは窒息です

 

オトガイ下部・顎下部の腫脹を見たときに、

外側が腫れているなら、内側(のど)も腫れている?

「気道が狭くなっているのでは?」

窒息(気道狭窄)を心配します

 

窒息は、何度も経験することではありません

 

いざというときの対処をイメージしましょう

 

この症例ではオトガイ下部・顎下部の腫脹がひどいため、呼吸困難感(息苦しさ)がないか気になります

 

息苦しいです」と言われたら内心焦ります

 

焦りますが、焦っていないふりをします

 

呼吸ができなくなったらどうするか・・・

 

気管挿管するにしても、気管切開をするにしても難しそうです

 

CTをみる限り、まだ気道は開いています

 

今後さらに腫れて、気道がもっと狭くなったらどうするか

 

対応を考えるためにも、呼吸に注意しておかなければいけません

 

107A-23  

摂食・嚥下障害で起こりやすいのは?

1つ選べ

 

a 脱水  

b 息切れ 

c めまい

d けいれん

e 血圧上昇

 

<解説>

飲食できないと脱水になります

脱水になるとなぜいけないのでしょうか?

脱水がひどくなると、循環血液量が減ります

尿は血液を濾過して作るので、

濾過される血液量も減り、

さらに血液が減ると困るので

尿を出さないように調整します

 

腎臓は、流入する血液量が減ると機能が低下します

つまり、脱水は「腎不全」を起こします

これを「腎前性腎不全」といいます

腎臓自体が最初に悪くなったのではなく、

腎臓に流入すべき血液量(腎臓の前→腎前)の問題という意味です

 

107A-78

脱水の診断に有用な身体所見はどれか

すべて選べ

 

a 体温の低下

b 尿量の低下

c 脈拍数の減少

d 口腔粘膜の乾燥

e 皮膚緊張度の低下

 

<解説>

脱水を心配するときには、

「飲んだり食べたりできていますか?」

「おしっこはでていますか?」

と質問します

 

通常、尿量は入院していないと計れません

 

だから問診でききます

 

身体所見としては、

口腔粘膜の乾燥や、皮膚をつまんで離してたあとにそのまましわが残るかどうかをみます

 

皮膚緊張度の低下とは、要するに皮膚のハリが低下していることです

 

極端な栄養不良・脱水状態の人を想像してみて下さい

 

皮膚と骨だけになって、皮膚は余ってシワシワになります

 

皮膚がシワシワになってハリがないことを皮膚緊張度の低下と難しく表現しているだけです

 

汗が出ているかどうかは腋窩を触って判断します

 

実は、身体所見ではこの腋窩を触ったときに湿っているかどうかが重要とされていますので覚えておいて下さい

 

102B-33

25才、男性

主訴:左側顎下部の腫脹

既往:なし

体温39.0℃、強い疼痛と開口障害

昨日から食事とっていない

抗菌薬の点滴とともに輸液を行うこととした

投与すべき成分は?

2つ選べ

 

a 電解質

b ブドウ糖

c アミノ酸

d ビタミン

e アルブミン

 

<解説>

若い男性が発熱、疼痛を伴う顎下部の腫脹で受診

 

急性炎症を疑いますが、情報不足で診断は困難です

 

顎下腺炎や歯性感染症など何らかの感染症だと考えます

 

診断ができないのに治療内容が問われているので困ってしまいます

 

困った問題ですが、学ぶことがあります

 

急性炎症で疼痛や開口障害のある患者さんには必ずある質問をします

 

「飲んだり食べたりできていますか?」

 

なぜこの質問をするのでしょうか

 

症状が重い場合、飲食ができていないことがあります

 

飲食ができないということは、お腹がすくから問題だというわけではありません

 

脱水になってしまうことと、内服薬が使えないことが問題です

 

抗生剤や鎮痛薬の内服ができないのであれば、処方をして家に帰すわけにはいきません

 

入院して点滴(注射)で治療することになります

 

すなわち、外来通院とするか入院にするか判断する上で重要な情報なのです

 

飲食ができない状態が続くと脱水になってしまいます

 

そうならないよう、すでに失われている水分大体一日に摂取する水分を輸液します

 

脱水に対して輸液を行い、感染症に対しては抗生剤を使用します

 

抗生剤は内服または点滴(注射)です

 

内服薬が使えなければ点滴(注射)が必要なため、病院で治療を行わなければいけません

 

103B-15

35才、男性

主訴:左側頬部の腫脹

1週前から疼痛を伴う腫脹を自覚したが放置

口腔内の清掃状態は悪く、下顎左側第一大臼歯は残根状態

初診時顔貌写真と処置時の写真を示す

この処置の目的は?

1つ選べ

 

a 抗菌薬の注入

b 造影剤の注入

c 病巣部の洗浄

d 病巣周囲の麻酔

e 病巣内容物の確認

<解説>

「若い男性の顎下部腫脹」と聞いたときに、

どんな病気を疑いますか?

 

大きく分けて、炎症、腫瘍、その他でしょうか

 

頻度としては、炎症が多いと思います

 

では炎症と腫瘍のどちらであるかを推測するために、

どのような質問をしますか?

 

自分だったら、

「いつから腫れましたか?」と聞きます

 

炎症であれば数日〜1週間程度でしょうし、

腫瘍であれば月単位の経過だと思うからです

 

問題文には1週間前からとあります

 

さらに痛みもあるそうです

 

炎症の可能性が高まります

 

炎症で腫れているとすると、2つの可能性を考えます

 

ただ腫れている場合内部に膿が溜まっている場合です

内部に(うみ)がたまっている状態を膿瘍(のうよう)といいます


たまっているかどうかは触って判断します


102A-51

嚢胞の腫脹部にみられるのは?

1つ選べ

 

a 発赤

b 熱感

c 圧痛

d 潰瘍

e 波動

<解説>

膿瘍も嚢胞も波動を触れます

 

波動と言うと難しい感じがしますが、

要するに

中に液体が溜まっている感じ

プニプニした感じ

ということです

 

なにも難しいことはありません

 

皮膚の下に液体が溜まればプニプニと波動を触れます

 

骨の中に嚢胞ができて、骨が引き延ばされて外側が薄い骨で包まれた状態になればペコペコした感じがします

 

羊皮紙様感といいますが、ただ難しく言っているだけです

 

骨がペコペコしてたら中に袋があるのかなと考えるわけです

 

 

触診で波動はどうが触れれば溜まっていると考えて、

上の写真のように針を刺して中身を抜きます

 

 

写真のように膿の色の液体が引ければ、細菌検査に出して原因菌を調べるわけです

 

問題では波動の有無の記載がありませんが、

自分でカルテを書くなら波動を伴う腫脹があると書きます

波動を伴うから、膿瘍を疑った

だから、針を刺して内容物を確認した

 

腫れているからとりあえず刺すのではありません

 

内容物の確認も具体的には何を確認すればよいでしょうか

次の問題を見てみましょう

 

102B-9

膿瘍中に最も多く出現するのは?

1つ選べ

 

a 好中球

b 好酸球

c リンパ球

d 好塩基球

e 形質細胞

104A-96

歯性感染症の閉鎖膿瘍から分離される頻度が高いのは?

2つ選べ

 

a Serratia

b Neisseria

c Prevotella

d Enterococcus

e Peptostreptococcus (FinegoldiaMicromonas)

 

<解説>

 

 

106A-43

咬筋下膿瘍の描出に適するのは?

2つ選べ

 

a MRI

b 超音波検査
c 頭部軸方向撮影
d 頭部後前方向撮影
e 歯科用コーンビーム CT

110B-27 

80才、男性

主訴:入れ歯を入れられなくなった

上下顎全部床義歯は10年前に製作

問題なく使用していたが、最近口角部に疼痛を自覚

副腎皮質ステロイド軟膏を処方したが、逆に悪化

疼痛のため口が開けにくく、入れ歯が入らず再来院

再来院時の開口時の写真を示す

適切な対応は?

2つ選べ

 

a 抗菌薬の処方
b
 義歯装着の指示
c 抗真菌薬の処方 

d 受動的開口訓練

e 口腔粘膜の清拭指導

106A-1

口腔内写真を示す。矢印で示す構造はどれか。1つ選べ。

 

a 舌扁桃


b 咽頭扁桃

c 口蓋扁桃

d 口蓋舌弓

e 口蓋咽頭弓

いわゆる扁桃炎で腫れるのはこの口蓋扁桃です

 

急性扁桃炎ではここが赤く腫れて、表面に白い膿が付きます

104A-35

口蓋舌弓と口蓋咽頭弓の間に位置するのはどれか

1つ選べ

 

a 口蓋垂

b 舌扁桃

c 口蓋扁桃

d 耳管扁桃

e 咽頭扁桃

口蓋扁桃の前が口蓋舌弓、後ろが口蓋咽頭弓です

弓みたいにつっぱっています

110C-57

手足口病の病原体はどれか。1つ選べ。 

 

aアデノウイルス

b エンテロウイルス

c 単純疱疹ウイルス 

d ムンプスウイルス

e 水痘・帯状疱疹ウイルス

109A-18

急性炎症に比べて慢性炎症で顕著なのはどれか。1つ選べ。

 

a 組織の充血


b 組織の壊死

c 好中球の遊走

d リンパ球の浸潤

e 血管透過性の亢進

103C-111

急性歯性感染症の検査で有用なのはどれか

すべて選べ

 

a 赤沈

b 血小板数

c 白血球数

d 白血球像

e C反応性蛋白(CRP: C-reactive protein)

 

例えば、数日前からの発熱・歯の痛みを主訴に受診したとします

問診・診察の結果、急性歯性感染症を疑ったとします

このときに血液検査では、炎症に関連した項目は異常値を示すことが予想されます

実際に悩むのは、血液検査をするかどうかです

 

次に悩むのは、何を測定するかです

 

診察で明らかに歯が原因だと考えたとします

 

痛みが軽度で熱も微熱程度であれば、血液検査をしなくてもよいと思います

 

痛みが強く、熱も高く、飲食も出来ないような状況では血液検査をした方がよいと思います

 

炎症反応の推移が治療効果を判定する一助になりますし、脱水の有無など全身状況の把握に役立つからです

 

大事なことは、

検査の結果によって、診断や治療方針が決まるなら有用な検査ということです

 

検査の結果がどうであれ、診断も治療方針も変わらないのであれば無駄な検査です

 

症状が軽くて、抗生剤を処方して帰宅させようと決めているのであれば血液検査をしてもメリットがありません

 

通常、症状の重さ、飲食の可否、点滴での薬剤投与の必要性等で入院するかどうかを決定します

 

 

CRP10以上であれば入院させて、それ以下では外来通院にすると決めているのであれば別ですが、通常はそのような判断に炎症反応を用いることはありません

 

この問題で「有用」と言っているのは、

急性歯性感染症で変化する検査値はどれか?という意味でしょうか

 

赤沈は延長するでしょうが、診断・治療方針に何ら影響を与えません

 

「検査結果によって診断や治療方針が決まるなら有用な検査」

ということを覚えておいて下さい

111D-42  

血液検査で歯性全身感染症の際に増加するのはどれか。

3つ選べ。 

 

a CRP
b CEA
c 白血球数
d アミラーゼ
e プロカルシトニン 

115-79

感染症について正しいのは?

3つ選べ。

a 痘瘡は地球上から撲滅された。

 MRSAは院内感染の原因菌となる。

c マラリアはダニによって媒介される。

 AIDS 患者では結核のリスクが上がる。

e クラミジア感染症は原虫により発症する。

115-14

結核菌を発見したのは?

1つ選べ

 R. Koch 

 E. Jenner 

 L. Pasteur 

d 北里柴三郎

 A. Fleming

 

115-18

口腔領域への転移性腫瘍で最も頻度の高い部位は?

1つ選べ

a 舌

b 下顎骨

c 顎下腺

d 頰粘膜

e 上顎骨

115-19

急性化膿性根尖性歯周炎に対する第一選択経口抗菌薬は?

1つ選べ。

a オフロキサシン

b クラリスロマイシン

c アモキシシリン水和物

d アジスロマイシン水和物

e セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物

 

115-23

癌治療に用いる外部照射装置を示す。

使用できるのは?

2つ選べ。

a 電子線

b 陽子線

c 中性子線

d アルファ線

e エックス線

115-25

50歳、男性

主訴:右側顎下部の腫脹

#か月前から徐々に増大

右側顎下部皮膚に発赤なし

CTMRIPET、生検時HE病理像を示す。

診断名は?

1つ選べ

a 結 核

b 神経Å

c 放線菌症

d 悪性リンパ腫

 IgG4 関連疾患

115-55

Ziehl-Neelsen 染色で検出されるのは?

1つ選べ。

 Escherichia coli

 Klebsiella pneumoniae 

 Streptococcus pyogenes

 Pseudomonas aeruginosa

 Mycobacterium tuberculosis